濡れたマスクがめちゃめちゃ不快だと知った日
豊洲に来たのは2019年のクリスマスイブ以来
その日は先約があって物販だけだったので、ピットに入ったのは2019年の8月のめせもあの日フリーライブ以来
秋晴れで11月とは思えないまさに小春日和ばかりだったのに、ここ数日急に寒くなり空がかげり、曇天と呼ぶのに相応しいくらいどんよりした空模様に
「なんだかめせもあっぽいな」と感じた今日は
2019年の大晦日以来、11ヶ月ぶりに生きているメンバー9人を直接目に前に見ることが叶った日でした
いつもだったら何かライブの前は物販があってグッズを買ったら握手会に並んだりして、隙間時間で知り合いのオタクたちに会ってワラワラと集ったご飯に行ったりフードコートでお茶したりするのですが今回はそれも無い
打ち上げにも行かない
朝だって早くない
マスク越しに懐かしい顔ぶれに挨拶をすることくらいしか出来ませんでした
最早、久しぶりの「ライブ現場」すぎて物販もしてないのに開演前からちょっと疲れていた
加えて、演者じゃないのに謎に緊張してなんだか気持ち悪くなってた(私あるある)
なのに、
開演前アナウンスが終わり、
逆入れSEがボリュームダウンし、
3本のキンブレをいつも通り紫1本茶色2本に光らせ、
暗転し、
めせもあの爆音Overtureが流れて、
彼らがステージ上に出てきた時
「あ、彼らは生きてるんだ」と
素直に思った
そのまま始まったのはフリラ1部の目玉であり、
これが客前初披露のフォーゲルセンター曲
『烏合之衆』
始まる前までは、
「知り合いの緑推し、やっと観れるの良かったねえ」とか
「緑推し、泣きすぎて死なないか大丈夫かな笑?」とか
他人のことばかり考えてました
自分にとって烏合之衆は
まだ初披露ができてない不遇の曲ではあるけど、
何か特別な思い入れがあるとか思ってなかったから
でも、
いざ曲が始まり、
力強く一生懸命センターを張るふぉーげるさんに笑いかけながらパフォーマンスをする8人や、
もうすでに泣いてるよねあなた?状態ののっくんや、
結構みんなうるっときてるっぽいけどあなたは湿っぽい感じが一切なしにただただお客さんの前でパフォーマンスができて楽しい!なんだねという笑顔の野崎さんを見たら、
ツーーっと何かがマスクを濡らしていました
あんまり顔を触るのはこのご時世良くないし、目をつぶる刹那すら彼らを見逃したくなくて、頬を伝うものを拭うこともせずにただただ彼らのパフォーマンスを目に焼き付けていました
(女優泣き)
そして、
烏合之衆をやり終えて、会場が暖かい拍手で包み込まれたあの瞬間は言葉には到底できない空気をみんなで作っていたと感じています
凄かったよ
初披露おめでとう
やっとだね
おかえりなさい
客席からこんな声たちが拍手となって聞こえました
暗転明け、泣いていたり込み上げている何かを感じている表情のメンバーを見て
「ああ、彼らにもこの声が聞こえてるんだ」と実感しました
しばらくは、コールなどの声をかける行為はできないかもしれません
でも拍手にもたくさんのメッセージを込めることができるってわかったから、不安はもうありません
そして、これは蛇足ですが……
私、感動とかプラスの感情で泣くことがほぼ無いんですよね
長年、その手の感情が死んでるんだと思ってました
めせもあのことで泣いたことと言っても、
ライブで推しの出番がめちゃめちゃ少なくて悲しくて泣いた時とか
推しの涙に悲しくなって泣いた時とかなんです
先日見たヴァイオレット・エヴァーガーデンで両隣号泣でも涙腺は開かなかったし、
鬼滅で連れがボロ泣きしてても泣かないという
感動方面に対して砂漠のような涙腺の持ち主なんです
そんな自分が、逆入れ復活ライブで涙を流した
こりゃあもう革命ですよ(ア---イ)
うるんだ視界でのっくんの顔を見たことも、
ぼやけた視界で野崎さんの自己紹介を聞いたことも
今までなかったんですから
たぶんそこで、泣いている自分自身に動揺し、
次の曲ですってんころりんした野崎さんに気づかなかったんでしょうね
帰りの電車の中、なんで自分はあの時泣いたんだろうと考えてみたんです
いろんな理由があるとは思いますけど、なによりもまず
アイドルとして輝く推しを生のライブで観たくてたまらなかった
んだなって思います
ライブ活動をメインとする彼らの活動が思うようにできなくなった3月ごろから、ずっと不安が私の斜め後ろについて回っていました
ちょっとアイドルは幅広く見ている方なので、この流行り病が広まったことによって活動休止や解散脱退といった様々な影響を受けているグループがあるのは知っていました
倒産したライブハウスも知っていました
武道館という大きな目標を持っているめせもあでも、現実は残酷です
夢を持っていてもどうにもならないこともあります
夢を揺らがず掲げられる人もいるけど、同じグループ内のみんながそうとは限らず誰かは心が折れてしまうかもしれない
ソロライブやペアライブ、各自によってムラの大きい生配信頻度やSNS浮上頻度、全員では参加しない舞台活動……
どんどん私の抱える不安は大きくなり、
このまま応援していくことができるのかどうか、
思い悩むこともたくさんありました
でも、
このライブが不安という暗闇を照らす希望の太陽になってくれました
配信だったらカメラに抜かれない画角のダンス中でもわちゃわちゃと絡むメンバーの姿も、
最後のバイバイの時に全てお客さんの目を順番に1人ずつ見る野崎さんの姿も、
オタクのことを見て「あー!」と楽しそうに笑うのっくんの姿も、
私が知ってる彼らがまだそこにいました
変わってなかったんだ
そして、2部最後の白服さんの挨拶を聞いて、
落ち着いて言葉を選びながら代表して話す白服さんの言葉が叶うこと、そしてそれは彼らの総意であることを知っていたことも、思い出せたのです
また不安に襲われることもあると思います
グループや事務所がやりたい方向性がわからなくなったり、自分が求めるものじゃないのかもしれないってなったり……
でもライブが全てを照らしてくれる
ライブがねじ伏せてくるんです
それがわかったから、きっともう大丈夫
めせもあはコロナに負けないし、死なない
また生でライブを観ることができる
確信を得た。
そんな日でした
今はまだ、前通りにはならないけど
きっと大丈夫だから
応援しよう
そのために自分は健康でいよう
できることをして、お風呂に入って
これは
誰かを守る選択になる
今まで通り戻るそれまでは、
声援を拍手に替えて
彼らに伝えるんだ
なー